「ピタゴラスの定理」の別証明集


 

                                        


No.1 : Euclid  2001.03.15

証明は「ユークリッド原論」第1巻定理47及び定理48を参照

この証明が一番流布している、オーソドックスなもので別格あつかいです。


No.2 :

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考





下の図1は、直角三角形ABCの4倍とc²とで一つの正方形を作っている。それを図2のように、直角三角形を動かすと、直角三角形四つとおよびで同じ正方形になる。それゆえととは等しくなる。

これを代数的に考えると、

大きな正方形の一辺は、である。直角三角形の面積はである。よって図1において

 c²+2ab=(a+b)²

この式を整理すると、下のようになる。

  a²+b²=c²

となる。

 



No.3:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考





図1の大きな正方形は右のように組みかえると、図2のような二つの正方形およびの和となる。

これを代数的に考えると、図1で

∠CAB=FBD、∠CBA=∠FDB、AB=BD

よって、二辺とその間の角が、それぞれ等しいため

 凾bAB≡凾eBD

同様にすると

四つの直角三角形は合同である。

ゆえに

  c²=2ab+(b−a)²

図1を移動して出来た図2を考えると

  a²+b²

よって

  a²+b²=c²

となる。

  



No.4:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



図1で

BC=FE=a、AC=b、AB=cとし、図1のように1から5を定めると

 

1+2+5=□FEDK+□HDCA= a²+b²

凾eEBを凾eKGの位置に、凾`BCを凾`GHの位置に動かすと

3+4+5=□GFBA= c²

よって

  a²+b²=c²

となる。


No.5:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



直角三角形ABCおよび、それぞれの辺上に正方形を作り、正方形の辺を延長して、図1を作る。

AC=CF,CB=FL、∠ACB=∠CFL

よって、二辺とその間の角がそれぞれ等しいため

凾`BC≡凾bLF
 ∴AB=LC

凾kFCを、LM上を滑らせ、凾fMAにくっつけると、一つの三角形ができ

 LC=AD、∠CLM=∠DAP、∠LCM=∠ADP

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾kCM≡凾`DP

 ∴凾kFC+凾fMA=凾`PD・・・・・@

同様にすると

  凾kCK+凾gBN=凾aEQ・・・・・A

@    より

LF+GM=AP、FG=CAであるため、LM=CP

A    も同様にすると

LN=CQ,

また、∠MLN=∠PCQであるため

二辺とその間の角がそれぞれ等しいため

 凾kMN≡凾bPQ

この凾kMNと凾bPQから@Aの等しい部分を引き去り、共通部分である凾`BCを引き去ると

    BHKC+□CFGA=□ADEB

すなわち、

   a²+b²=c²

となる。



No.6:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を図1のように作る。a²の中心Oを通って、ABに平行な直線KL、それに垂直な直線MNでa²を四つに切る。

また、BE,DE,AD,AB上にそれぞれ、BP=ON,PE=MO,EQ=KO,DQ=OL,DR=MO,AR=NO,AS=OL,BS=KOとなるようなP,Q,R,Sをとり、これらの四点を通り、BCあるいはACに平行にPW,QT,RU,SVを引く。そして、1から5を図1のように定める。

 

PW,QT,RU,SVがBCあるいはACに平行であるため

ニ隣辺と四角がそれぞれ等しいため、四辺形2,3,4,5は合同である。

 TW=PW−PT=CN−GM=CN−XN=CX=CA

 WV=SV−SW=LB−KC=KA−KC=CA

よって、四辺形WVUTは、正方形となり、面積はとなり1は合同である。

∴□AJHK+□GCBF=□ADEB

すなわち、

  a²+b²=c²

となる。



No.7:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を図1のように作る。またDAを延長し、CHとの交点をU、BAに平行にFMを引きMから垂直にMNを引く。EからBCに平行にEPを引き、FBの延長をPEとQで交わらせ、CAに平行にDTを引く。

 

四辺形MABFは、平行四辺形であるため

 AB=MF

 AB=EB,∠CBA=∠QBE、∠CAB=∠QEB

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾`BC≡凾dBQ

 ∴BQ=BC=FB

四辺形MFBNをFQに沿ってすべらせ、MFをABに一致させると、

ニ隣辺と四角がそれぞれ等しいため

四辺形MFBN=四辺形APQB・・・・・・@

 

 MF=DE、∠GMF=∠TDE、∠GMF=∠TED

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾lGF≡凾cTE     ・・・・・・A

    UPEBは平行四辺形のため

UP=BE=ADより

UA=PD,∠CUA=∠TPD,∠CAU=∠TDP

よって、一辺とその両端の角が等しいため

 凾tAC=凾oDT     ・・・・・・・B

次にEB上にAUに等しくERをとり、BCに平行にRSを引くと、対する角がそれぞれ等しいため

 □HKAU≡□SQER    ・・・・・・・C

また、UP=BEより

 AP=BR

AP=MNであるから

MN=BR

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾lCN≡凾aSR      ・・・・・・・D

@    からDをすべて加えると

    HKAC+□GCBF=□ADEB

すなわち

  a²+b²=c²

となる。


No.8:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



直角三角形ABCをつくり、それぞれの辺上に正方形を図1のように作る。K,Cを結び、CとFを結ぶと、KCとCFは、一直線となる。DAの延長とKCとの交点をNとし、Hと結ぶ。EBの延長とCFとの交点をMとし、Gと結ぶ。DよりACに平行に引いた直線DPとKAの延長との交点をPとする。そして、PとAを結ぶ。EよりBCに引いた直線EQとFBの延長との交点をQとし、QとEを結ぶ。また、図1のように1から8を定める。

 

 ∠CAB=∠PAD,∠CBA=∠PDA,AB=AD

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾oAD≡凾bAB      ・・・・・・・@      

従って、C,Pを結ぶと、凾bKPは直角三角形となり

 ∠ACP= 45°

同様にすると

凾bQFは、直角三角形となり

 ∠BCQ= 45º

よって、CPとCQは一致する。

∠NAC=∠JAP、∠NCA=∠JPA,AC=AP

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾`NC≡凾`PJ      

また、PからKFに平行にPRを引くと

 KA=AD,∠NAK=∠RAP、∠NKA=∠RPA

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾mKA≡凾qAP

凾jHN≡凾mKAより

 凾jHN≡凾qAP

@    より

PD=FB、∠RDP=∠MBF、∠RPD=∠MFB

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾eMB≡凾oRD      ・・・・・・・A

A    より

∠PDL=∠CBM,∠LPD=∠MCB、PD=BC

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾bMB≡凾oDL

凾bGM≡凾bMBであるから

 凾bGN≡凾oDL

図1の1,3,5、7を加えると

 凾`NC+凾jHN+凾eMB+凾bGM=四辺形ADLJ

同様にすると

図1の2,4,6,8を加えると

 凾bNH+凾mKA+凾fMF+凾lCB=四辺形JLEB

この二つを加えると

    HKAC+□BFGC=□ADEB

よって

   a²+b²=c²

となる。    



No.9:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



上の問題とと同様にP,Q,R,Sを作る。そして、ABに平行でCを通るIM,KN,LFを作る。図1のように1から8を定める。

 

四辺形KNAJは、平行四辺形であるため

 KN=AJ,∠NKA=∠JAP,∠NAK=∠JPA

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾mKA≡凾iAP

 AC=AP、∠CAI=∠APR= 45º、∠ICA=∠RAD

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾bIA≡凾`RP

CB=DP

∠MCB=∠RDP(∠RDP=∠ADP=∠EBQ=∠ABC=∠MCB)

 ∠MBC=∠RPD(∠RPD= 45º

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾lCB≡凾qDP

 GC=PD,∠GCM=∠PDL,∠MGC=∠LPD= 45º

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾fCM≡凾oDL

図1の1,2,5,8を加えると

凾jNA+凾bAI+凾lCB+凾fCM=四辺形ADLJ

同様にして

図1の3,4,6,7を加えると

凾gIC+凾gKN+凾aFL+凾fLF=四辺形JLEB

この二つを加えると

    HKAC+□BFGC=□ADEB

すなわち

  a²+b²=c²

となる。



No.10:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を図1のように作る。CよりABに平行にCMを引き、EBを延長してBNを作る。CからABに垂線CPを下ろし、その足PからCAに平行にPQ、CBに平行にPRを引く。また、PR上にACに等しくPSを取り、SよりPQに平行にSUを引き、またQよりPRに平行にQTを引く。

 

PQ=CA=MB、∠AQP=∠LBM,∠APQ=∠LMB

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾kBM≡凾`QP

 CB=PR、∠LCB=∠BPR,∠LBC=∠BRP

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾bBL≡凾oRB

 HK=PQで四角がそれぞれ等しいため

□ HKAC≡□PQTS

凾eNB≡凾bABより

QT=AC=FN

QD=AD−AQ=NB−LB=NL

かつ、四角がそれぞれ等しいため

  四辺形NLMF≡四辺形QDUT

RE=BE−BR=NB−LB=NL

 UE=DE−DU=CM−LM=CL

かつ、四角がそれぞれ等しいため

  四辺形GCLN≡四辺形SUER

図1の1、2,3,4,5を加えると

    HKAC+□BFGC=□ABED

すなわち

   a²+b²=c²

となる。


No.11:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



図1のように直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を作る。FからABに平行にFMを引き,GからABに垂直に下ろし、BCとの交点をN,FMとの交点をOとする。BP=ON,PE=GOとなるような点Qをとる。AD上にAR=ON,RD=GOとなるような点Rをとり、AB上にAT=OF,TB=MOとなるような点Tをとる。TからACに平行にTSを引く。また、図1のように1から5を定める。

 

∠GMO=∠PQE,∠GOM=∠PEQ,MO=QE

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾fMO≡凾oQE        ・・・・・・・・@

 ∠GOF=∠RDQ,∠GFO=∠RQD,OF=DQ

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾fOF≡凾qDQ        ・・・・・・・A

四辺形ONBFとARSTは

∠ARS=∠RDQ+∠RQD=∠QPE+ 90º =∠MGO+ 90° =∠ONB

よって、二隣辺と四角がそれぞれ等しいため合同となる。・・・・B

四辺形CMONとUTBPは

二隣辺と四角がそれぞれ等しいため合同となる。・・・・・・C

@、凾fMF≡凾bABより

 PQ=GM=CA

C、凾fCN≡凾aCA(GC=FG,∠GCN=∠FGM,∠CGN=∠GFM,∴凾fCN≡凾fMF)より

 PU=NC=CA

よって、四辺形PQSUは、二隣辺が等しく四角が等しいため正方形となる。

図1の1から5を加えると、□ABEDに入る。

すなわち

  a²+b²=c²

となる。



No.12:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考



正三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を作る。図1の点線で囲まれた部分に中心Oを持ち、ABに平行および垂直な2直線KL,MNを引く。また、BE,ED,DA,AB上にそれぞれBP=ON,PE=MO,EQ=KO,DQ=OL,DR=MO,AR=ON,AS=OL,BS=KOとなるようなP,Q,R,Sをとる。次に、これらの4点を通り、BCあるいは、ACに平行にPW,QT,RU,SVを引く。図1のように1から5を定める。

 

四辺形2,3,4,5は、二隣辺と対応する四角がそれぞれ等しいため合同となる。

 TW=PW−PT=CN−GM=CN−NX=CX=CA

 VW=SV−SW=BL−KC=KA−KC=CA

よって、四辺形WVUTは、一辺の長さがbの正方形となり、□ACHJと合同となる。

つまり、図1の1から5をすべて加えると、□ABEDと一致する。

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.13:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、AC,BC上に正方形を図1のように作る。DからBHに垂線を引きFとし、DF上に正方形を作る。

 

正方形BCEDが、正方形DFHEと正方形ACKHの和と等しい事を示す。

 DE=EC,∠ECK=−∠KEC=∠GED、∠CEK=∠EDG

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾fDE≡凾jEC

 DE=DB,∠FDB= 90° −∠EDF=∠GDE、∠DBF=∠DEG

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾fDE≡∠FDB

 DB=BC、∠FDB=90°−∠FBD=∠ABC、∠FBD=∠ACB

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾eDB≡凾`BC

ゆえに

  凾fDE≡凾jEC≡凾eDB≡凾`BC

六辺形DFACEDは、共通部分であるので、正方形BCEDは、正方形DFHEと正方形ACKHの和と等しい。

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.14:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に直角二等辺三角形を図1のように作る。AからBCに垂線を下ろし、BCとの交点をMとする。

四点ABPCは、同一円周上にあると考えられるため

BP=CPより

 ∠BAP=∠PAC= 45° =∠QBA

 ∴ AP//QB

よって

  凾`QB=凾oQB         ・・・・・・@

四点AQBHは、同一円周上にあると考えられるため

 ∠QMB=∠QHA= 45º =∠PBM

 ∴ QM//BP

よって

  凾oBQ=凾oMB         ・・・・・・A

@Aより

  凾`QB=凾oMB

同様にして

 BP=CPより

 ∠BAP=∠PAC==∠RCA

  ∴ AP//RC

よって

  凾`RC=凾oRC         ・・・・・・B

四点ARCHは、同一円周上にあると考えられるため

 ∠AMR=∠RMC==∠PCB

  ∴ RM//CP

よって

  凾qPC=凾lPC         ・・・・・・C

BCより

  凾`RC=凾lPC

ゆえに

  凾`QB+凾`RC=凾oBC

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.15:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に直角二等辺三角形を図1のように作る。B,CからAPへ垂線を下ろしAPとの交点をB`C`とする。

 

前問題より

 AP//BQ//CR

 PB=CP,∠BPB`=∠DCC`、∠PBB`=∠CPC`

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾oBB`≡凾oCC`

 AP=AB`+B`P=AQ+CC`=AQ+AR=QR

 2ABPC=AP×(BB`+CC`)= AP²

 2BQRC=QR×(BQ+CR)= AP²

  ∴ 四辺形ABPC=四辺形BQRC

よって

 凾oBC=凾pAB+凾qCA

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.16:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に直角二等辺三角形を図1のように作る。

 BC=PC,CR=CA、∠BCR=∠PCA

よって、二辺とその間の角がそれぞれ等しいため

  凾aCR≡凾`CP        ・・・・・・@

ゆえに

 BR=PA、BQ=BA,∠QBR=∠ABP

よって、二辺とその間の角がそれぞれ等しいため

  凾aQR≡凾`BP        ・・・・・・A

@Aより

 四辺形BQRC=四辺形ABPC

この式の両辺から凾`BCを取り除くと

 凾oBC=凾pAB+凾qCA

すなわち

  a²+b²=c²

となる。



No.17:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を図1のように作る。AからBC,DEに垂線を下ろし、それぞれの交点をM,Lとする。ALを延長してFGの延長との交点をNとする。

 

 AG=BA,∠NAG=∠CBA,∠NGA=∠CAB

よって、二辺とその間の角がそれぞれ等しいため

 凾`GN≡凾`BC

ゆえに

 AN=BC=LM

DBの延長とFNとの交点をPとすると

底辺と高さが等しいため

 長方形BDLM=平行四辺形PBAN    ・・・・・@

ABが共通で、高さが等しいため

 □ABFG=平行四辺形PBAN      ・・・・・A

@Aより

 長方形BDML=□ABFG

同様にすると

 長方形MLEC=□ACKH

よって

    ABFG+□ACKH=長方形BDML+長方形MLEC=□BDEC

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.18:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、CよりABへ垂線CDを下ろす。

 

対応する三角が、それぞれ等しいため

 凾`BC∽凾`DC

 ∴AB:AC=AC:AD

 AC² =AB・AD

    b² =c・AD      ・・・・・・・@

対応する三角がそれぞれ等しいため

 凾`BC∽凾cBC

 ∴AB:BC=BC:DB

   BC² =AB・DB

   a² =c・DB      ・・・・・・・・A

@    とAを加えると

 a²+b² =c・(AD+DB)= c²

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.19:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、CよりABへ垂線CDを下ろす。

                                         

(17)より

 凾`BC∽凾`DC∽凾cBC

よって、相似な三角形の面積の比は、対応辺の2乗比に等しいため

c ²/ 凾`BC= b² /凾`DC= a² /凾cBC

  ゆえに

  c² /凾`BC= b²+a² /(凾`DC+凾cBC)

 凾`BC=凾`DC+凾cBC

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.20:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を作る。CからAB,EFに垂線を下ろし、AB,EFの交点をD,Gとする。

 

(17)より

 凾`BC∽凾`CD

 AD:AC=AC:AB

  =AD・AE       ・・・・・・・@

 AD:AB=AD:AE

 AB・AD=AD・AE

@    より

=AD・AB=AD・AE=長方形AG

 AB:BC=BC:DB

   a² =AB・DB      ・・・・・・・・A

 DB:AB=DB:BF

 AB:DB=BF:DB

A    より 
a² =AB・DB=BF・DB=長方形BG

 a²+b²=長方形AG+長方形BG = c²

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.21:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、Aを中心としACを半径とする円を作る。円とABとの交点をD,ABの延長線との交点をEとする。この円は、点CでBCと接する。

 

 凾cBC∽凾bBEより

 BD:BC=BC:BE

  BC² =BD・BE

BD=AB−AD、BE=AB+AEより

  BC² =(AB−AC)(AB+AC)

   = AB²−AC²

  AB² = BC² + AC²

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.22:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、凾`BCに点Oを中心とする内接円を作り、OからAC,AB,BCに垂線を下ろし、接点をE,F,Dとする。この内接円の半径をrとする。

 

FI=DI,∠BFI=∠BDI、∠BIF=∠BID

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

 凾aIF≡凾aID

同様にすると

 凾bEI≡凾bDI

 S=r²+2・1/2·ar=r(r+a)=sr    ・・・・・@

 S= 1/2·bc                ・・・・・A

 a=(c−r)+(b−r)

  =b+c−2r

 r= 1/2(b+c−a)

 S= 1/2(a+b+c)

@Aより

 S= 1/2・bc= 1/4(a+b+c)(b+c−a)

  2bc=(a+b+c)(b+c−a)

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.23:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、図1のようにABに垂直にAEを引き、AB=AEとする。次に、CAを延長してAD=CBとなるようにし、D,Eを結ぶ。

 

AB=AE,BC=AD、∠CBA=∠DAE

よって、二辺とその間の角がそれぞれ等しいため

  凾`DE≡凾`BC

 四辺形DEBC= 1/2(a+b)²

また、

 四辺形DEBC=2凾`BC+凾`BE

        =ab+1/2・c²

よって

 1/2(a+b)² =ab+ 1/2・c²

すなわち

  a²+b=c²

となる。




No.24:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を作る。CからABに垂線CLMを引く。またK,BおよびC、Dを結ぶ。

 

凾bADと長方形ADMLは、底辺が共通で高さが等しいため

 長方形ADML=2凾bAD

 KA=AC,AB=AD,∠KAB=∠CAD

よって、二辺とその間の角がそれぞれ等しいため

 凾bAD≡凾jAB

凾jABと□KACHは、底辺が共通で高さが等しいため

    KACH=2凾jAB

ゆえに

□KACH=長方形ADML

同様にすると

□BCGF=長方形LMEB

上の二つを加えると

    KACH+□BCGF=□ABED

よって

  a²+b²=c²

となる。




No.25:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を作る。CからABに垂直にCPQを引く。また、KからABに平行にKTを引きDからACに平行にDSを引く。

 

底辺が等しく高さが等しいため

  長方形ADQP=平行四辺形ADSC    ・・・・・@

 KA=CA,AB=AD,∠KAB=∠CAD

よって

  平行四辺形ADSC≡平行四辺形ABTK  ・・・・・A

底辺が共通で高さが等しいため

  平行四辺形ABTK=□KACH      ・・・・・B

@ABより

  長方形ADQP=□KACH

同様にすると

  長方形PQEB=□BFGC

∴ 長方形ADQP+長方形PQEB=□KACH+□BFGC=□ABED

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.26:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を作る。CからABに垂線CPQを作る。またDからACに平行な延長線のCQとの交点をS、KAとの延長線との交点をLとする。

 

 AB=AD、∠CAB=∠LAD、∠CBA=∠LDA

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾`BC≡凾`DL

ゆえに

 AL=AC=AK

したがって、底辺ACが共通で高さが等しいから

  平行四辺形ADSC=□KACH

No25より

  長方形ADQP=平行四辺形ADSC

  長方形ADQP=□KACH

同様にすると

  長方形PQEB=□BFGC

この二つを加えると

    KACH+□BFGC=長方形ADQP+長方形PQEB=□ABED

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.27:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCをつくり、それぞれの辺上に正方形を作る。CからABに垂線を下ろし、ABとの交点をP,DEとの交点をQとする。KHの延長とFGの延長との交点をLとし、L,Cを結ぶ。また、DAを延長してLKとの交点をMとする。

 

AC=CH,CB=HL,∠ACB=∠CHL

よって、二辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾`BC≡凾kHC

 ∴LC=AB=AD

四辺形MACLは、平行四辺形であるため、底辺と高さが等しく

  長方形ADQP=平行四辺形MACL     ・・・・・・・@

また、平行四辺形MACLと□KACHは、底辺と高さが等しいため

  平行四辺形MACL=□KACH       ・・・・・・・A

@Aより

長方形ADQE=□KACH

同様にすると

  長方形PQEB=□BFGC

この二つを加えると

    KACH+□BFGC=長方形ADQE+長方形PQEB=□ABED

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.28:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、図1のようにAC,BCの辺上に正方形を作る。KHの延長とFGの延長との交点をLとする。

 

 AC=AK,∠BAC=∠DAK,∠ACB=∠AKD

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾jAD≡凾`BC            ・・・・・@

 BC=BF,∠BCA=∠BFE,∠ABC=∠EBF

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾dBF≡凾`BC            ・・・・・A

@Aより

 DA=EB=AB

よって、四辺形DABEは、正方形となる。

平行四辺形LCADと長方形は、底辺と高さが等しいため

  平行四辺形LCAD=長方形DQPA     ・・・・・B

平行四辺形LCADと□KACHは、底辺と高さが等しいため

  平行四辺形LCAD=□KACH       ・・・・・C

BCより

  長方形DAPQ=□KACH         ・・・・・D

同様にすると

  長方形QPBE=□GCBF         ・・・・・E

DとEを加えると

    KACH+□GCBF=長方形DAPQ+長方形QPBE=□ABED

すなわち

  a²+b²=c²

となる。



No.29:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を作る。KAの延長とFBの延長との交点をLとし、また、DからALに平行にDMを引き、EからBLに平行にEMを引き、その交点をMとする。KLの延長とEMの交点をNとする。

 AB共通、∠CAB=∠LBA、∠CBA=∠LAB

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾bAB≡凾kBA        ・・・・・・@

 AB=ED,∠CBA=∠MDE、∠CAB=∠MED

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾bAB=凾lED        ・・・・・・A

@Aより

  凾bAB=凾kBA=凾lED    ・・・・・B

ADMLとLMEBは、平行四辺形となるため

 LM=AD=AB

 LM=AB,∠CBA=∠LMN、∠CAB=∠NLM

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾kMN≡凾`BC

 ∴ LN=AC=AK

    KACHと平行四辺形LMEBは、底辺と高さが等しいため

    KACH=平行四辺形LMEB

同様にすると

    BFGC=平行四辺形ADML

したがって、Bより

    ADEB=□ADEB+凾cME−凾`LB

=平行四辺形ADML+平行四辺形LMEB

=□KACH+□CBFG

すなわち

  a²+b²=c²

となる。




No.30:

ピタゴラスの定理 大矢真一著 参考




直角三角形ABCを作り、それぞれの辺上に正方形を作る。K,CおよびC,Fを結ぶ。CBに平行にDL,CAに平行にELを引き、交点LとCとを結び、H,Gを結ぶ。

 

 AB=ED,∠CBA=∠LDE、∠CAB=∠LED

よって、一辺とその両端の角がそれぞれ等しいため

  凾bAB≡凾kED         ・・・・・・@

 AC=HC,BC=GC,∠ACB=∠HCG

よって、二辺とその間の角がそれぞれ等しいため

  凾bAB≡凾bHG         ・・・・・・A

@Aより

  凾`BC≡凾cLE≡凾gCG

 KA=CA,AB=AD、BF=DL、∠KAB=∠CAD、∠ABF=∠ADLであるから

  四辺形KABF≡四辺形CADL

同様にすると

  四辺形KFGH≡四辺形CLEB

この二つを加えると

  六辺形KABFGH=六辺形CADDLEB

左辺から凾gCG+凾`BC=2凾`BCから引いて、右辺から凾cLE+凾`BC=2凾`BCを引くと

    KACH+□BFGC=□ADEB

すなわち

  a²+b²=c²

となる。



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