命題1

「与えられた有限直線上に等辺三角形を作図すること」

与えられた有限直線をABとせよ。

与えられた有限直線AB上に等辺三角形を作図することが要求されている。

中心Aと半径ABをもつ円BCDを描きなさい。公準T.3

また、中心Bと半径BAをもつ円ACEを描き、円が互いに交差する点Cから点AとBに直線CAとCBを結びなさい。公準T.1

いま、点Aは円CDBの中心なので、ACはABと等しい。また、点Bは円CAEの中心なので、BCはBAと等しい。定義T.15

しかし、ACはABと等しいことは証明されていた。それゆえ、直線ACとBCのそれぞれはABと等しい。

そして、同じものに等しいものもまた互いとも等しい。それゆえ、ACもBCと等しい。共通概念T.1

それゆえ、3直線AC、AB、BCは互いに等しい。

それゆえ、三角形ABCは等辺であり、それは与えられた有限直線AB上に作図されている。

作業終了


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