命題2

 

もし、線分上の正方形が,その上の線分上の正方形の5倍であるならば、その線分の2倍が外中比で切られたとき長い線分は最初の線分の残りの一部である。

 

 

 線分AB上の正方形は線分AC上の正方形の5倍であるとし、CDACの2倍とする。

 CDが外中比で切られるとき、長い線分はCBとする。正方形AFCGABCD上にそれぞれかき、AF上に図形を描き、BEをひく。 今BA上の正方形はAC上の正方形の5倍であるのでAFAH5倍である。従ってノーモンMNOAH4倍である。また、DCCA2倍であるのでDC上の正方形はCA上の正方形の4倍である。すなわち、CGAH4倍である。ところが、ノーモンMNOもまたAH4倍であるのでノーモンMNOCGに等しい。また、DCCA2倍であり,DCCKに等しく、ACCHに等しいので、KBもまたBH2倍である。ところが、LHHBの和もまた、HB2倍であるのでKBLHHBの和に等しい。ところが、ノーモンMNO全体はまた、CG全体に等しいことが証明されているので、残りのHFBGに等しい。 また、BGDBからなる短形CDである。なぜなら、CDDGに等しくHFCB上の正方形であるからである。従って、DBからなる短形CDCB上の正方形に等しい。従ってDCCBに対するのと同様にCBBDに対する。しかし、DCCBより大きい。従ってCBもまたBDより大きい。 従って線分CDが外中心で切られたときCBは大きい方の線分になる。

 

補助定理

 

 AC2倍がBCより大きいことはこのようにして証明される。 もしそうでないならば、可能であるなら、BCCA2倍である。 従ってBC上の正方形はCA上の正方形の4倍である。よってBCCA上の正方形の和はCA上の正方形の5倍である。ところが、仮定よりBA上の正方形もまたCA上の正方形の5倍である。従って、BA上の正方形はBCCA上の正方形の和に等しい。これは不可能である。従って、CBAC2倍ではない。同様にCBより小さい線分もCA2倍でないことが証明できる。従ってAC2倍はCBより大きい。 従って、もし、線分上の正方形が,その上の線分上の正方形の5倍であるならば、その線分の2倍が外中比で切られたとき長い線分は最初の線分の残りの一部である。

                             証明終了


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