命題4

「2つの三角形が2辺が2辺にそれぞれ等しい、等しい直線によってはさまれている角が等しいならば、底辺は底辺と等しい、三角形は三角形と等しい、残りの角は残りの角とそれぞれ等しい、すなわち等しい辺に対する角は等しい。」

 

2辺AB、ACが2辺DE、DFにそれぞれ等しい、すなわちABがDEと等しく、ACがDFと等しく、角BACが角EDFと等しい2つの三角形をABC、DEFとせよ。

底辺BCもまた底辺EFと等しく、三角形ABCは三角形DEFと等しく、残りの角は残りの角とそれぞれ等しい、すなわち等しい辺に対する角は等しい、つまり角ABCが角DEFと等しく、角ACBが角DFEと等しいことをいう。

三角形ABCが三角形DEFと重ね合っていて、点Aが点Dに、直線ABがDEに置かれるならば、点ABはDEと等しいのでBもまたEと一致する。

また、ABがDEと一致しているとき、角BACが角EDFと等しいので、直線ACもまたDFと一致する。それゆえ、ACもまたDFと等しいので、点Cもまた点Fと一致している。

しかし、BもまたEと一致している。それゆえ底辺BCは底辺EFと一致していて等しい。それゆえ三角形ABC全体は三角形DEF全体と一致していて等しい。共通概念T.4

また残りの角もまた残りの角と一致していて等しく、角ABCは角DEFと等しく、角ACBは角DFEと等しい。

それゆえ、2つの三角形が2辺が2辺にそれぞれ等しい、等しい直線によってはさまれている角が等しいならば、底辺は底辺と等しい、三角形は三角形と等しい、残りの角は残りの角とそれぞれ等しい、すなわち等しい辺に対する角は等しい。

証明終了


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