命題6

 

もし有理線分が外中比で切られるならば、線分は互いに無理線分となり、余線分と呼ぶ。

 

 

ABは有理線分であり、点Cで外中比に切られるとし、ACが大きいとする。 線分ACCBは互いに無理線分であり,余線分と呼ぶことをいう。 BAを延長し,BAの半分のADをつくる。 そのとき、線分ABは外中比で切られ,大きい線分ACABの半分のADが加えられたので、CD上の正方形はDA上の正方形の5倍である。 従って、CD上の正方形はDA上の正方形に対して数が数に対する比を持つ。よって、CD上の正方形はDA上の正方形に通約可能である。 ところが、DA上の正方形は有理であり,DAは有理のABの半分であるので、CD上の正方形もまた有理である。従ってCDもまた有理である。 また、CD上の正方形はDA上の正方形に対して2乗の数が2乗の数に対していないので、CDDAの長さを通約できない。従って、有理線分CDDA2乗にだけ通約できる。よってACは余線分である。 同様に、ABは外中比で切られ、ACは大きい線分であるので、短形ABAC上の正方形に等しい。 従って、余線分AC上の正方形が、有理線分ABに適合するならば、つくられたBCは幅に等しい。ところが、余線分上の正方形が、有利線分に適合されるならば、1つ目の余線分が幅になる。したがって、CB1つ目の余線分である。そして、CAもまた余線分であることが証明された。 従って、もし有理線分が外中比で切られるならば、線分は互いに無理線分となり、余線分と呼ぶ。

                            証明終了


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