命題22

「与えられた3線分と等しい3線分から三角形をつくること。ただし、任意の2線分の和が残りの1線分より必ず大きくならなければならない。」

与えられた3線分をA、B、Cとし、これらのうち任意の2つの和が残りの1つより大きい、すなわちAとBの和がCより大きく、AとCの和がBより大きく、BとCの和がAより大きいとせよ。

A、B、Cと等しい線分から三角形をつくらなければならない。

Dで終点となるがEの方向に無限の長さをもつDEを定める。DFはAと等しく、FGはBと等しく、GHはCと等しい。命題T.3

中心F、半径FDをもつ円DKLをかき、中心G、半径GHをもつ円KLHをかく。そして、KFとKGを結ぶ。

三角形KFGがA、B、Cと等しい3線分からつくられることをいう。

点Fは円DKLの中心なので、FDはFKと等しい。しかしFDはAと等しいので、KFもAと等しい。

また、点Gは円LKHの中心なので、GHはGKと等しい。しかしGHはCと等しいので、GKもCと等しい。

そしてFGもBと等しいので、3線分KF、FG、GKは3線分A、B、Cと等しい。

それゆえ、与えられた3線分A、B、Cと等しい3線分KF、FG、GKから三角形KGFがつくられる。

作業終了


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