命題69

「有理面積と中項面積の和に等しい正方形の1辺と通約可能な直線はそれ自身も有理面積と中項面積の和に等しい正方形の1辺である」

ABを有理面積と中項面積の和に等しい正方形の1辺とする。 そして,CDはABと通約可能とする。

CDも有理面積と中項面積の和に等しい正方形の1辺である事を示す。

ABをEで分ける。そのとき,AEとEBは平方において通約不可能でAE上,EB上の正方形の和は中項であり,長方形AE,EBは有理である。 ].40

前と同様に作図する。

同じ様にCFとFDも平方において通約不可能でAE上,EB上の正方形の和はCF上,FD上の正方形と通約可能であり,長方形AE,EBも長方形CF,FDと通約可能であるといえる。 よって,CF上,FD上の正方形の和も中項で,長方形CF,FDは有理である。 よって,CDは有理面積と中項面積の和に等しい正方形の1辺である。

証明終了


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