命題24

「2つの三角形で2辺が2辺とそれぞれ等しいが、等しい線分によってはさまれた角の一方が他方より大きいならば、底辺も底辺より大きい。」

2辺AB、ACが2辺DE、DFとそれぞれ等しい2つの三角形をABC、DEFとせよ。そのため、ABがDEと等しく、ACがDFと等しい。Aにおける角はDにおける角より大きいとせよ。

底辺BCは底辺EFより大きいことをいう。

角BACは角EDFより大きいので、角EDGが線分DE上の点Dにおいて角BACと等しい。DGは2線分AC、DFのどちらにも等しい。EGとFGを結ぶ。命題T.23

ABがDEと等しく、2辺BA、ACが2辺ED、DGとそれぞれ等しく、角BACが角EDGと等しいので、底辺BCが底辺EGと等しい。命題T.4

また、DFがDGと等しいので、角DGFが角DFGと等しい。それゆえ、角DFGが角EGFより大きい。命題T.5

それゆえ角EFGが角EGFよりかなり大きい。

EFGは角EFGが角EGFより大きい三角形で、大きい角に対する辺は大きいので、辺EGもEFより大きい。命題T.19

しかし、EGはBCと等しいので、BCもEFより大きい。

それゆえ、2つの三角形で2辺が2辺とそれぞれ等しいが、等しい線分によってはさまれた角の一方が他方より大きいならば、底辺も底辺より大きい。

証明終了


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