命題49

第二の二項線分を見つける

二つの数をAC,CBとする。 それらの和のABとBCが平方数が平方数に対してもつ比をもつとする。

ここで,ABとACは平方数が平方数に対してもつ比をもたないとする。

有理線分をDとし,Dと長さにおいて通約可能な直線をEFとする。
よってEFは有理線分である。

数CAがABに対するように, EF上の正方形がFG上の正方形に対するようにする。 ].6.Cor. ].6

そうするとEF上の正方形はFG上の正方形と通約可能。 よって,FGも有理線分。

ここで数CAはABに対して平方数が平方数に対してもつ比を持たない。

EF上の正方形とFG上の正方形も 平方数が平方数に対して持つ比を持たない。

よって,EFはFGと長さにおいて通約不可能である。

よって,EFとFGは平方においてのみ通約可能な有理線分である。

よって,EGは二項線分である。 ].9

次に,第二の二項線分であることを示す。

ここで,逆に数BAがACに対するようにGF上の正方形がFE上の正方形に対し, 一方BAはACより大きい。

よってGF上の正方形はFE上の正方形より大きい。 X.7.Cor.

EF上,H上の正方形の和がGF上の正方形と等しいとする。
そうすれば,除比の理よりABはBCに対し ,FG上の正方形はH上の正方形に対する。
X.19.Cor.

ここで,ABはBCと平方数が平方数に対して持つ比を持つ。

よって,FG上の正方形はH上の正方形と, 平方数が平方数に対して持つ比を持つ。

よってFGはHと長さにおいて通約可能
よって,FG上の正方形はFE上の正方形より, FGと通約可能な直線上の正方形だけ大きい。
].9

FGとFEは平方においてのみ通約可能な有理線分, EFつまり小さいほうは有理線分Dと
長さにおいて通約可能

よって,EGは第二の二項線分である。

証明終了


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